人が亡くなった場合、通常遺品整理をおこないます。しかし、故人が借金などを抱えていた場合には相続人は、相続放棄をする、という選択肢を取ることが可能です。こうすることで遺産も当然もらえなくなりますが、借金なども引き継ぐ必要がなくなります。

 

なおこの遺品整理と相続放棄には深い関係があり、またいくつか注意点があるのです。そしてこのことについてしっかり知っておかないと、場合によっては借金を背負ってしまったりさまざまなトラブルにつながってしまったりすることも。そこで本記事では、そんな遺品整理と相続放棄について、詳しくご紹介していきます。

 

 

1.相続放棄をする場合の遺品整理について

 

 

相続放棄とは、故人の遺産すべてを放棄する、というものです。

 

故人が借金などを抱えており、相続すると自分にとって負担となってしまう場合などに検討することが多いでしょう。相続放棄をすることで、遺産はもちろん前述のような故人が残した借金も引き継ぐ必要がなくなるため、不利益となってしまう状況を回避することが可能です。

 

しかし、この相続放棄をする上では、遺品整理をおこなうことに関して大きな注意点があるのです。

 

相続放棄をするなら遺品整理をしてはいけない

 

結論からいうと、相続放棄を検討している場合には遺品整理をおこなってはいけません。というのも、遺品整理をおこなってしまうと相続放棄をすることができなくなってしまうため。

 

遺品整理をおこなうことは、相続を承認する、ということを意味します。そして、このように一度でも相続を承認してしまうと、これを放棄することはできなくなってしまうのです。

 

具体的には、遺品を処分してしまったり売ってしまったりすることが、上記の相続の承認とみなされてしまいます。そのため相続放棄の検討をしている場合には、遺品には触らないようにする、ということが望ましいといえるのです。

 

経済的価値がないなら形見分けOK→弁護士などに要確認

 

相続放棄をするとはいえ、形見分けをすることは可能です。ただし、形見分けできるものとしては、注意しなければならないことがあります。

 

それが、形見分けできるものは経済的価値がないもの、ということ。

 

この例としては、故人が着用していた衣類、また手紙や写真などがあげられます。これらは、市場においては価値がないもの、と判断されます。そのため、相続放棄をするとしても、もらうことが可能なのです。なおこのようなものに関しては、処分をする、ということも問題なくおこなうことができます。

 

ただし、遺品を大量に処分する、などの行為は隠匿に該当し、相続の承認とみなされることがあるため注意しなければいけません。また、少しでも価値があるものである、と判断された場合に関しても相続の承認とみなされてしまうことがあります。このようなことになってしまうと、相続放棄をすることができなくなってしまうため、注意が必要です。

 

なお、上記のようなものを自分で判断することはなかなかに難しいといえます。そのため、弁護士や司法書士といった専門家に確認をしてもらうなど、相続放棄にならないかどうかの対策はしっかりおこなった方がよいといえるでしょう。

 

2.遺品整理が相続放棄しても必要な状況|孤独死の場合

 

 

遺品整理は相続放棄をするという場合、基本的にはおこなってはいけません。しかし、ここには例外があります。

 

それが、故人が孤独死をした場合

 

このような場合は、たとえ相続放棄をすることを考えていたとしても、遺品整理などをおこなわなければいけないこともあるのです。というのも、以下のような状況が考えられるため。

 

こんな状況が考えられる

遺体が腐乱しており悪臭が発生している

虫が大量に発生している

ゴミが大量に放置されており近隣から苦情が来ている

 

このような状況においては、相続放棄を検討していたとしても、遺品整理はもちろん特殊清掃もせざるをえない、ということもあるのです。また上記のような状況は、近隣の方にとってもそうですが、自分にとっても時間がたてばたつほど悪い方向へと進んでしまいます。

 

そのため、緊急で遺品整理などが必要となる場合もある、ということは覚えておくようにしましょう。

 

3.【注意点①】連帯保証人の場合その責任はどうなるのか|賃貸・借金など

 

 

ここまででも再三お伝えしていますが、相続放棄とは故人の遺産すべてを放棄する、というものです。そこで気になるのが、連帯保証人となっていた場合これはどのような扱いになるのか、ということではないでしょうか。

 

相続放棄と聞くと、上記のような責任からも解放されるような気がしてしまいますが、ここには注意点があります。それが、相続放棄をしても連帯保証人であった場合その責任は解消されない、ということ。

 

そのため、連帯保証人となっていた場合、その債務の支払い義務は残ることになるのです。

 

ちなみにこの代表的な例としては、故人が賃貸物件に住んでいた、などの場合があげられます。このとき連帯保証人となっており、もし故人が孤独死をしてしまったなら、その修繕費用などを負担しなければいけません。

 

またこの他にも、借金などにおいても該当します。相続放棄は故人の借金を引き継がなくてもよくなるもの、と本記事内ではご紹介しました。しかし、その連帯保証人になっていた場合にはこれは当てはまらないのです。つまり、この借金の支払い義務は残るということになります。

 

上記のようなことは見落としがちな注意点であるため、しっかり頭に入れておくようにしましょう。

 

賃貸物件などの契約にはどう対応すればよいのか

 

前述で、賃貸物件に住んでいた故人の連帯保証人であった場合、その責任は残る、という注意点についてご紹介しました。

 

なおこの、故人が賃貸物件に住んでいた、という場合においては、そもそも契約にはどのように対応すればよいのか、という疑問も浮かぶでしょう。そこでここでは補足として、このことに関して簡単にご紹介します。

 

結論からいうとこの契約というものは、相続放棄をする場合には対応することはできません

 

つまり、賃貸物件の契約を解除することはできない、ということです。とはいえ、大家さんなどから対応を迫られることもあるでしょう。しかし、相続放棄をするという場合に関しては、どうすることもできないのです。

 

大家さんを含め周りに迷惑をかけてしまうからどうにかしたい、という場合でも、これは法律によって決められていることになります。そのため、このことは頭に入れておくようにしましょう。

 

4.【注意点②】財産の管理義務は残る→相続財産管理人を選任

 

 

相続放棄をする上では、連帯保証人である場合にその責任が残る、ということ以外にも引き継ぐことになる義務があります。それが、財産の管理義務です。

 

たとえば、故人が賃貸住宅や土地といった管理が必要なものを持っている、ということもあるでしょう。このようなときには、相続放棄をする場合でもこれらのものにおける管理義務が残ることになるのです。

 

ちなみにこの管理義務は、連帯保証人であるかどうかは関係ありません。そのため、財産の管理義務は残るものである、と覚えておくとよいでしょう。

 

しかし、このような管理義務を免れたい、というケースも考えられます。また、故人が債務などを抱えていた場合においては、債権者が請求先に困ってしまうことも考えられますよね。

 

このようなとき、上記の財産の管理を代行でおこなってもらう、という方法があります。それが、相続財産管理人を選任する、というものです。

 

相続財産管理人とは

 

相続財産管理人とは、相続放棄によって相続人がいない、そもそも身内に誰もいない、などの相続人不存在という場合に、代行して財産の管理や整理をおこなってくれる人のことです。おこなってくれることは、故人の資産の換金、また負債の弁済、そして余った分を国庫に返納する、というものになります。

 

なおこの相続財産管理人は、勝手に選ぶことができるわけではありません。

 

まず、家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらうように申し立てをします。そして、これを受けて家庭裁判所が選任するのです。

 

なお申立人は、この選任における予納金を負担しなければならないため注意が必要となります。ちなみにこの金額は、20万円~100万円ほど

 

相続放棄による場合も含め相続人がいないケースにおいては、この相続財産管理人を選任することが望ましいといえます。しかし上記のとおり、予納金が非常に高額となることもあるのです。そのため、このことは覚えておくようにしましょう。

 

5.【注意点③】相続放棄をするなら3か月以内に申請が必要

 

 

相続放棄をする、という場合にはそもそもこのための手続きをおこなわなければいけません。この手続きは、家庭裁判所に行き申請をおこなう、という方法でおこないます。

 

なおこの手続きには、期限が設けられている、という点に注意が必要です。その期限が、相続の開始があったことを知ってから3か月以内、というもの。つまり、この期限までに相続放棄をするのか、もしくは相続をするのか、ということを決める必要があります。

 

身近で、かつ大切な人が亡くなった場合には、なかなかすぐ行動に移すことができない、ということもあるでしょう。しかしこの期限を守らなければ、大きな借金を背負ってしまう、ということにもなりかねないので、このことはしっかりと覚えておくようにしましょう。

 

ちなみに相続放棄ではなく、相続をする、という場合には2種類の方法が存在します。それが、単純承認限定承認、というもの。以下で簡単にそれぞれの概要についてご紹介しますので、あわせて確認しておきましょう。

 

単純承認

 

相続の手続きのなかでも一般的なのが、単純承認です。これは、相続をそのまま受け入れる、というもの。なおこの単純承認において受け入れるものとしては、借金なども含まれます。

 

そんな単純承認は、上記にもあるように借金なども受け入れることになるため、相続した際には当然負担しなければならなくなります。そのため、この点には注意が必要です。

 

ちなみに、相続放棄をする場合に遺品整理をおこなってしまった場合にも、この単純承認となります。

 

限定承認

 

限界承認とは、財産を責任の限度として相続する、というものです。つまり、債務が超過していた場合には相続財産の範囲内でその負担を引き継ぐ、ということ。

 

なおこの限定承認に関しては、相続放棄をする場合と同じように、申請をおこなう期限が設けられている点に注意が必要です。期限は相続放棄の場合と同じで、相続の開始があったことを知ってから3か月以内、となります。

 

6.相続放棄せずに遺品整理をおこなう場合

 

 

ここまでで、遺品整理と相続放棄の関係や注意点についてご紹介してきました。なお、そもそも普通の遺品整理はどのようにおこなうものなのか、ということについては本記事では触れていませんでしたね。

 

そこで最後に、そのことに関して簡単にご紹介していきます。故人の遺産を放棄せずに相続することにする、という場合にはぜひご参考ください。

 

遺品整理をおこなう手順

 

では早速、遺品整理をおこなう際の手順から見ていきましょう。大きな流れとしては、以下のようになります。

 

流れ

①遺言書があればこれを確認する

②遺品を「残すもの」と「不用品」に分類する

③「不用品」を適切な方法で処分する

④「残すもの」の遺品を分割する

 

まず遺品整理をおこなう上では、故人が遺言書などを残している場合にはこれを確認する必要があります。というのも、遺品整理に関してこうしてほしい、などの故人の思いがそこには書かれていることがあるため。そのため、基本的に遺言書がある場合、遺品整理はこれに従っておこなうことになります。

 

なお、遺言書に関しては注意しなければならないことがあります。それが、封がされているものに関しては勝手に開けてはいけない、ということ。このとき勝手に開けてしまうと、罰則の対象となることもあるのです。そのため、封がされている遺言書を発見した場合は、弁護士事務所などに持っていくようにしましょう。

 

次のステップは、実際の遺品の整理です。遺品を、残すものと不用品とに分類していきましょう。なお残すものとしては、相続財産となるものや貴重品などが該当します。具体的には、現金や通帳、また骨董品や美術品などです。また、形見となるような写真などの思い出の品もこちらに分類しましょう。

 

一方不用品は、上記以外のものとなります。そして次のステップが、この不用品に分類されたものの処分です。なおこの不用品の処分に関してですが、基本的にはゴミとして出すことになるでしょう。ただしこの処分方法においては、各自治体のルールを守る必要があるため、注意が必要です。

 

また、処分する不用品のなかには、売ることのできるものなどがある、という場合もあるでしょう。そのようなものに関しては、リサイクルショップに持ち込むなどの方法で処分するのもひとつの手です。

 

不用品の処分が終わったら、あとは残した遺品を分割するというステップだけとなります。なおこの分割に関しては、相続人でしっかりと話し合った上でおこなうことが大切です。

 

【注意点】遺品整理は遺産分割協議までに済ませておく

 

前述で遺品整理をおこなう手順についてご紹介しましたが、済ませておくべき時期に関してはしっかりと頭に入れておいた方がよいでしょう。その時期が、遺産分割協議まで、です。

 

遺産分割協議とは?

相続人が遺産をどのように分割するのかを決めること

これをもとに遺産分割協議書を作成する

 

つまり、遺産を相続人で分割する上で、その具体的な中身についてしっかりと確認できるような状態にしておく必要がある、ということです。そのため、この時期までには遺品整理を済ませておくことが大切となります。

 

業者へ依頼するなら遺品整理士認定協会へ

 

遺品整理を相続放棄せずにおこなう、という場合は前述までの手順や注意点を参考に自分でおこなうことも可能です。しかし、遺品整理を自分でおこなうことには時間がかかる上に、肉体的にも精神的にも疲れる作業となります。

 

そのため、業者へ依頼する、ということも方法のひとつとして検討してみてもよいでしょう。なおその際には、私たち遺品整理士認定協会をご利用いただくことがおすすめです。

 

弊協会では、遺品整理業者をご紹介することができます。なお、ご紹介するのは独自の審査基準によって厳選された全国約9,000社というなかの約300社という優良な遺品整理業者。そのため、安心してご依頼をいただくことが可能なのです。

 

また弊協会では、費用面に関してもお客様にご納得いただくことに注力しています。というのも、遺品整理業者の相見積りに対応が可能となっているのです。

 

このように、弊協会は安心してご利用いただくことができ、また遺品整理業者を適正な料金でご紹介することができます。なお、弊協会への遺品整理に関するご相談、また前述の見積りは無料となっているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

7.まとめ

 

遺品整理と相続放棄には深い関係があります。もし相続放棄をするのであれば、遺品整理は原則おこなってはいけません。しかし、故人が孤独死をしてしまった、など例外な場合もあるため、状況にあわせて行動する必要があります。

 

また、相続放棄をする上ではいくつか注意点もありました。連帯保証人の責任や財産の管理義務などは残るものとなるため、適切な対応ができるようにしておくことが大切です。そして相続放棄をする場合は、手続きの期限もしっかり守るようにしてくださいね。

 

なお、遺品整理を相続放棄せずにおこなう場合は非常に大変となるため、弊協会へぜひご相談ください。安心で安全な遺品整理業者のご紹介、また適正料金でのご利用が可能となっています。

 

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